bubble water


「先生の彼女?」


と一人の生徒がにやにやしながら彼に問いかけていた。

「こら、君たちいい加減にしなさい」

そう言いながら、彼は生徒たちから離れて歩いて来た。

「彼女は、先生の同級生でこの学校の卒業生だよ」

私の前に立ち、生徒たち説明をしながら、

「君たちは、いつものランニングにいってきなさい」

「ちぇ、つまんないの~」

「つまんないとはなんだ。そういってると走る距離増やすぞ」

そういった中学生に軽くごちんとげんこつを落としながら、指示を出していく。

「いったー!」

軽く、頭にチョップを落とされた中学生は頭を押さえながら彼に噛みつく。

「こら、痛くないだろ。ただ落としただけなんだから」

それを回りの同級生は笑いながら見ていた。

「雪が悪いな」

「てめぇらひどいぞ」

ころころ笑う彼を見ながら懐かしい気持ちを思い出した。
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