bubble water
コン、コン。
教務員室の扉がノックされて、外から可愛らしい声と共に勢いよく扉が引かれた。
「先生!終わった!」
そう言って勢いよく入って来たのは、確かさきほどげんこつをもらっていた雪くんとマネージャーの阿部さんだった。
「わかった、今行く」
そう言って、職員室にある流しにマグカップを置いてこちらに振り返った。
「カップそのまま置いておいていいから」
それを残して出ていこうとしたので、
「いいよ、洗ってかごに置いておけば大丈夫なら私がやっておくから」
「いや、悪いからいいよ」
思わず笑いながら
「ううん、だって私がお邪魔しちゃったから出し、気にしなくていいいよ。片付けぐらいはやらせてよ」
「わり、そしたらここの流しで洗って籠に入れておけば大丈夫だから頼んでもいい」
入口にいた彼は申し訳なさそうな顔で答えてくれた。
「いいよ、気にしないで。中に入れてもらったりしお返しの分だからさ」
「気にしなくてもいいのに。でもありがとう先に行っているからよかったら、見に来な」
「でもいいの?気が散らない?」
「全然、むしろあいつら喜ぶよ。きれいなお姉さんには目がないから」
思わず、頬がカッと赤くなるのがわかりながら
「なんじゃいなそれは!」
ニヤッとしながら入口からみていた彼は
「先にいってるから、待ってるわ
」
私の方は立ち上がり、椅子をもどしながら
「うん、わかった」
「ありがとう」