素顔のキスは残業後に
この人、確か――宣伝部メディア営業1課の柏原 柊司。(カシワバラ シュウジ)
宣伝部メディア営業課といえば商品のプレスリリースの発信やCM制作、企画業務にまで関わる花形部署だ。
そこには将来の幹部候補が集まっていて、出世を願う社員や玉の輿を夢見る女子社員の憧れの場所でもある。
そんな花形エリートに所属している彼は、CM制作の現場でモデルやタレントに間違われるほどの容姿から、女子社員に絶大な人気がある。
そういえばこのマンションは『得意先の関係で安く買えたから、住人に会社の人も何人かいるのよね』って、由梨さんも言ってたっけ?
でもまさか、彼もこのマンションの住人だなんて驚いた。だって彼の年齢はまだ20代だったはずだし。
すごいなぁ。給料いくら貰ってんだろ? やっぱり花形部署のエリートは違うよねぇ……。
目の前を通り過ぎる彼を横目にそんなことを思っていると、彼はスーツの内ポケットからカードキーと取り出す。
それをオートロックの機械に差し込み暗証番号を入力すると、重厚感のある木製の扉が開かれる。
彼が扉に歩みかけた、そのとき。
「あのっ。待ってくださいっ…っ!」
宣伝部メディア営業課といえば商品のプレスリリースの発信やCM制作、企画業務にまで関わる花形部署だ。
そこには将来の幹部候補が集まっていて、出世を願う社員や玉の輿を夢見る女子社員の憧れの場所でもある。
そんな花形エリートに所属している彼は、CM制作の現場でモデルやタレントに間違われるほどの容姿から、女子社員に絶大な人気がある。
そういえばこのマンションは『得意先の関係で安く買えたから、住人に会社の人も何人かいるのよね』って、由梨さんも言ってたっけ?
でもまさか、彼もこのマンションの住人だなんて驚いた。だって彼の年齢はまだ20代だったはずだし。
すごいなぁ。給料いくら貰ってんだろ? やっぱり花形部署のエリートは違うよねぇ……。
目の前を通り過ぎる彼を横目にそんなことを思っていると、彼はスーツの内ポケットからカードキーと取り出す。
それをオートロックの機械に差し込み暗証番号を入力すると、重厚感のある木製の扉が開かれる。
彼が扉に歩みかけた、そのとき。
「あのっ。待ってくださいっ…っ!」