素顔のキスは残業後に
「あぁ、えっと。お茶でもしますか?」


「誰がお茶の話してんだよ」


ぼんやりしていたところに振られてぼんやり返しちゃったけど、

どうやら違う話をしていたみたいだ。


眉間に皺を寄せた柏原さんに少し強めに右手を引かれる。


私の歩くペースに合わせて歩き出した彼は、面白くなさそうにポツリと言った。



「お茶じゃなくてクリスマス。俺が勝手に決めてもいいなら、サクッと決めるけど?」


「……」


「もしかして、予定とかあった?」


「あっ、いえ。そうじゃないです」

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