素顔のキスは残業後に
由梨さんから?


甘い余韻で満たされた胸が微かに震える。


「少し長くなるから、向こうで話そう」


耳元に落とされる優しい声。

そっと体を引き離された。



柏原さんに手を引かれて、リビングルームの奥へと進む。


ゆったりとしたソファーに並んで腰を下ろすと、

柏原さんは短く息をついた後、真剣な瞳を私に向けた。


「今日だけ特別だから。なんでも聞けよ。何から聞きたい?」


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