素顔のキスは残業後に
高さのある枕が並べられたキングサイズのベッド。

その上に優しく体を下ろされる。


「お楽しみは最後までとっておく主義。風呂はまた今度」


肩を並べてベッドの端に腰かけると、熱のある瞳が私だけを見つめた。


「さっき係長と俺が似てるって言ってたな。
だけど俺からしてみたら、俺と桜井もなかなか似てる」


意外すぎる言葉に瞳をしばたたかせて見つめ返す。


そんな私に柏原さんは眉間に皺を刻んだ不機嫌な顔で、ピシッと私のおでこを指で弾いた。


「痛っ」


「いま『私はこんなに意地悪じゃない』とか思ったろ?」
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