素顔のキスは残業後に
そんな柏原さんと初めて過ごすことになる年末年始。

社内の仕事納めは各部署で違っていて、私のいる総務部は28日だったけど、柏原さんは昨日も遅くまで残業していたから、

それはそれは、お疲れかと思うのに。

昨日の夜だって、『年越しそばの準備があるから早起きするぞ!』とか言って、張り切ってましたよね?


そう反論してやりたい唇は――……

二度寝から目覚めたばかりのベッドの上で、押し付けられるようなキスで塞がれてしまう。


一度触れると深みを増してしまうキス。

でも唇に入り込んだ熱は決して独りよがりではなくて、私の反応を窺いながら強弱をつけてくれるのが分かるから、抵抗することもなく身を委ねてしまう。


どれくらい触れ合っていたのか、

室内がどちらとも分からない吐息で満ちた頃、ようやく引き離された唇は首筋を伝い鎖骨へ落ちていき、

私を知り尽くした指先が太腿を滑り出すと、体の奥が疼くようになる。




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