素直じゃない


あああ、もう、あたしのバカ!

どうしてダメなんて口走っちゃったの。


少しでもこぼれてしまったら、もう無理なのに。


溢れてしまったら、もう戻すことなんてできないのに。



「有希、」


「────き、だからに決まってるじゃん!!」


「……は」


「~~~っ」


ほんとありえない。

なんであたし、こんなこと言ってんの!?

しかもこんなに勇気ふりしぼったのに、聞こえてないし!!



「!」


ふいに小夜ちゃんと目が合って、小夜ちゃんがパチンとウインクして小さくピースサインをしてきた。


……ちょっと待って、何その反応。


さよちゃん……!


まさか!



「浅香のことが好きって、嘘なの!?」


「え?私、浅香くんのことが好きだなんて言ってないよ?隣になれて嬉しいって言っただけ」


クスッと笑ってそう言われ、なんという恥ずかしい勘違いをしてたんだ、と呆然。

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