スタートライン~私と先生と彼~【完結】


******

文化祭後、写真はまた増えた。

体育祭本番の写真と文化祭の写真。

・・・浴衣姿。めちゃくちゃ、かわいいです。

自分の部屋で写真を見て、顔が赤くなっているのがわかる。

あぁ、会いたいな。

もう1ヶ月近く会っていない。

写真だけじゃいい加減我慢できなくなってきてる・・・。

さっちゃんの声が聞きたい・・・。

さっちゃんの笑顔が見たい・・・。


明日はとうとう入試の日。

大本命の関命大学の推薦入試を受けることができた。

大学は片道2時間半くらいかかるから、地方会場で受けることができるので、家から30分くらいで到着する。


推薦と言っても、試験がある。

一般入試に比べたら倍率はたいしたことはないが、試験は難しいという噂だ。


さっちゃんに励まして欲しいな・・・。


俺は、同じ受験生であるさっちゃんに推薦入試を受ける話はしてあるが、日程までは話していない。

変な気を遣わせたくないから。って、遣わないか・・・。


でも、恋人同士ならさ、お互いを励まし合って高め合うんやろうな・・・。

あぁ、『頑張ってね』なんて言ってもらいたい。


俺の頭の中には、俺の手を握り、目を見つめて『隆、がんばってね』と励ましてくれるさっちゃんの笑顔。


あぁ・・・妄想しすぎ。


試験は、筆記と面接。


どちらもまあまあの出来だと思う。

これで合格してくれたらいいんやけどなぁ・・・。



そんな淡い気持ちを抱きながら、家に帰った。

< 265 / 353 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop