スタートライン~私と先生と彼~【完結】

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試験から1週間後、結果が出た。



『合格』の文字が目に入った。



「よっしゃ〜!!」


玄関で一人で大声で叫んだ。


次の日、学校へ行き、まず担任に報告した。



「そっかぁ、よかったなぁ。まぁ、笠野なら大丈夫だと思ってたけどな。おめでとう」


担任と握手した。


そして、木下と圭にも報告した。


「よかったやん!」

「おめでとう」


俺の友達も祝福してくれた。


さっちゃんには、報告できていない。

さっちゃんはまだ試験は先だから、俺だけ浮かれてるみたいに報告するのがどうも気が引ける。どうしようかな・・・。

でもメールしたいな。



数日後、さっちゃんからメールが来た。


【件名:おめでとう

本文:昨日、理香から隆が関命大学に合格したって聞きました。

私、全然知らなくて、遅くなってごめんね。

最近、ちょうど勉強に集中できなくてだらけてたから、隆が合格したって聞いて、気合いが入ったよ!

私も隆みたいに頑張るわ!おめでとう!】



うわっ・・・めっちゃ嬉しいし。

やっぱりメールしておいたらよかったなぁ。



【件名:ありがとう

本文:ごめん。俺さ、さっちゃんがまだ試験控えてたから、言えなかったんや。
さっちゃんなら大丈夫!頑張ってね!】


【ありがとう!】


可愛い絵文字と共に、送られてきたメールは一言だったが、なんだか嬉しくてしばらく見つめていた。




さっちゃん、俺はあなたを応援するよ。






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