スタートライン~私と先生と彼~【完結】


次の日、大学でもバイト中も、考えるのはさっちゃんのこと。

同窓会のことを言いにくかったということは、まだあいつのことが心に残ってるってことやんな・・・。

せっかく、うまくいってたのに・・・。

やっぱり会わせたくない!!


今日は、さっちゃんの部屋へは行かないでおこうと思ったのに、バイトが終わって気付いたら、さっちゃんの部屋の前だった。


部屋に入り聞かされた事は、お盆の間、北海道へ学会の手伝いをしに1週間行くらしい。


つまり、同窓会には行けない。


「えっ?そうなの?・・・同窓会行けなくなったね」


まるで『残念だね』というような口ぶりっで言ったが、内心は、ホッとしていた。


「う、うん」


行きたくなかったんでしょ?同窓会。


彼女の曖昧な返事で、本心がわかった気がした。

先生に再会して、惹かれてしまったらどうしようって思ってるんだろ?そんなの俺のほうが心配やわ。



「1週間も行くんだね」


あいつには会わないけど、俺も会えないやん!


「うん。ちゃんとお土産買ってくるから!」


いや、そういうことじゃなくてね。


「俺、我慢できるかな?」


わざと、俯いてしょんぼりして言ってみた。


「そんな寂しいの?」


優しいさっちゃんは、ほら心配してくれる。そんな可愛い顔をして、見ないでくれ・・・押し倒したくなるやん。


「うん。寂し〜い。だから、慰めて〜」


あぁ、思い切りさっちゃんに甘えたくなってきた俺は、甘い声でお願いしたが、効果はなかった。

「はぁ?」


ここは、『よしよし、寂しいね』って頭を撫でてくれないと。

驚いている彼女の答えは待たずに、押し倒した。


「さっちゃん、好きだよ」


でも、まだまだ不安やで。俺はその不安を掻き消すように、さっちゃんを抱いた。


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