スタートライン~私と先生と彼~【完結】
「・・・いつぐらいから気付いてた?」
俺はその悲しい笑顔から目を逸らすように、俯いて聞いた。
「カズくんが働き始めてからかな?・・・気持ちが私にはなかった・・・」
「それならなんで・・・?」
俺の俯いている俺の額辺りに刺さってくる言葉をかわすように、俺は顔を上げて聞き返したが、その時の彼女の表情があまりにも切なくて、眉をひそめてしまった。
「私はずっとカズくんが好きだったから・・・。
『会いたい』とかわがまま言って、嫌われたくなかった・・・。
そうやって嫌われるくらいなら、気持ちはなくても一緒に居てもらおうって・・・・・・」
泣きそうになるのを堪えながら話す彼女に対して、俺はなんと言っていいのかわからなかった。
「正直、今も別れたくないんよ。チャンスがあるなら・・・って・・・」
そんな真っすぐな目で見られても、俺は恵美の気持ちに応えることはできない・・・。