♀ my prince ♂
―翌日の朝。
「…未亜ちゃん、準備出来た~?」
「うん、出来たっ」
「んじゃあ……あっ!」
「ん…?どうしたの…?」
玲央くんは昨日と同じように何かを思い出したようにそう言う。
そう言う彼が私にはよく分からず頭に?がいっぱい浮かんだ。
「ん…?忘れ物した。」
「え?忘れ物っ…ん…っ」
そう言って近づいてきた彼は…私の唇にキスを落とす。
それは…朝だというのに昨日の夜ぐらい濃厚なキス―。
「//…もうっ朝だよ…?何でこんな…っ」
「俺にはそんなの関係ないの。今ので最後だから。」
「っ…」
“最後…”
玲央くんのその言葉に胸が締めつけられそうになる。
「じゃあ…ほんとにもう行かないと。」
そう言って私の手を取ると部屋を出ていき、
玄関へと向かうべく長い長い廊下を歩き出す。
「……」
あぁ…
こうやって手を握ってくれることもなくなっちゃうんだ…。
寂しいよ…玲央くんのこの温もり…大好きなのに…っ
「玲央くん…」
「え……今、呼んだ?」
呟くように言ったのに、それは聞こえていたらしい。
そう言った玲央くんは立ち止まり私に振り返った。
「あのっ…」
一言言って私は俯く。
多分…泣きそうな顔になってるって自分では思うから。
そんな顔…彼には見せられない…見せちゃダメなの…。
「なに…?」
「充電…していい…?」
「…どうぞ?」
いつもと変わらない玲央くんの優しい声―。
その言葉を合図に私は思いっきり抱きついた。
「っ…」
好きっ…好き好き…っ
“好き”が溢れて止まらないぐらい…玲央くんが好き…。
離れてたって…この想いは絶対に変わらないからね…?