大切な記憶




うっわ…目が獣の目になってる。



こえぇ~




「わ、悪い。冗談だ冗談。」



紫苑は一つ咳払いをして本題に入った。




「俺の友人が『竜崎さんが数人の女子に連れていかれてた』って言ってたから報告しに来たんだよ。」






その話を聞いた瞬間



流星が紫苑の襟を掴んで詰め寄っていた。




「どこだ。」



すんごい声。



背中の毛が逆立ちしたのが分かるほどだ。



ざわざわしてる。




「ウ゛ァ…りゅ…せい…く、くるじ…ぃ」




「おい、流星。苦しんでるぞ。離してやりなよ。」




俺と日向、2人がかりで紫苑から引きはがす。



態呀が流星の背中をさすり落ち着かさせる。





「取り乱して悪かった。」




「あぁ」






「で、どこに連れて行かれた。」





掴まれていた襟を整えながら話す。




「体育館倉庫に連れて行かれるところ見たらしいぞ。……てか!!俺のフルーツジュースが割れてる!!限定商品…一日5個の限定品…やっと手に入れたのに…。」




「あぁ、悪かったな。」



詫びれるそぶりも見せずサラッと流す。




「ねぇ、それ謝ってるの?」





「まぁまぁ、紫苑。落ち着いて。男ならこれぐらいでグチグチいわないよなー日向?」





『おう!ゆわんな!!』



ぐしゃぐしゃと手の甲で涙をぬぐう。




「…俺、グチグチ言ってないし。へーきだし。なんて言うとでも思ったか!!こんど奢ってくれれば許してやらんこともない。」





「「「………。」」」




態呀が一拍する。




「よし、場所がわかったなら早く行こう。」





「あぁ。」



『せやな』



「おい、聞いてないって言い訳は受け付けんぞ。」




「はぁー。わかったよ、こんど奢るよ。だから早く行こう?」



溜息聞こえたよ。



ね、溜息。



…俺は大人だから聞き流してやろう。





「お前たちで行って。

俺これ片さないといけないから。

竜崎さんの救出頑張って。」



真下に散乱したガラスとジュースを指しながら言う。




3人は顔を見合わせる。





「「『まかせろ!!!』」」








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