レヴィオルストーリー

「これ、お前に買ったんだ。ほら。」

ロンが取り出したのはネックレスだった。

「わぁ、可愛い!」

「だろ?似合うと思ったんだ」

ロンは爽やかに笑いながらレイの頭を撫でた。


「…………。」


もしかして…


 ………シスコン?


「アレン、いつここ出るのぉ?」

ベッドに大の字で寝転んでいたイルが起き上がりながら聞いた。

「ん…明日。」

「明日?わかった」

イルはテーブルの上に散らばったお菓子を集めて鞄に入れだした。

「…レイの故郷、どんなとこなんだろうなぁ」

ギルクが呟く。


「行ったらわかるわ、お楽しみよ♪」

レイは人差し指を立て、微笑みながら首を傾けた。



「お前は可愛いなぁ~」




この瞬間、アレンの頭のなかで『ロン=(イコール)シスコン』という公式ができあがったとさ。






 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


メアンビレッジを出て2日。

アレン達はレク湖と呼ばれる湖のほとりにいた。



「昼飯だあぁあぁ!」

上半身裸のギルクはそう叫ぶと、湖の中に飛び込む。


「………………。」

釣りざおを垂らしながらそれを黙って見るアレン。


女子とロンは火をおこし、昼飯の準備をしている。


「…………………。」

釣りざおに変化がないので、アレンはひたすら黙って座っている。


「…………………おっ」


何かに引っ張られた。

かなり重い!


「!!!!きた…っ」

思いっきり腕を振り上げた。


ザパァン!!!!




「………………。」





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