小児病棟
「えー、みなさんのお元気なお顔をまた見ることができ、私たちは実にうれしい! えー、私たちもおかげさまで、いろいろな場所へ呼ばれて行きますが、ここは特に思い入れの強い場所でございます……」

おじさんの、流ちょうでよどみのないしゃべりに、子供たちは引きつけられた。

「……では、みなさんの詩に曲をつけた歌、歌わせていただきます」

やがておじさんがそう言うと、他のメンバーのほうを向き合図をした。すると、今まで和やかだったメンバーの顔がいきなり引き締まる。同時に、今まで笑顔だった第八病棟の人たちも静まって、その四人のおじさんに注目、食堂全体に緊張が走った。
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