小児病棟
翌日、最終日は朝から曇天の空模様である。広間では最後の食事が振舞われていた。

「はい! じゃあ、いつも通り九時になったら降りてきなさい。ただし、遠泳に出る者は残ってなさい」
 
峯岸先生が言った。

「また、例のアレだなかっつん……」
 
合宿の最終日に、ある程度泳げる子達は遠泳をするのが恒例だ。子供たちは、全員赤いフンドシを締める。それが実に恥ずかしいのである。

「よし、じゃあ、一人一本ずつ取りなさい」
 
案の定、先生が赤いフンドシの束を持ってきた。

「よし、一人ずつ締めてやるから。じゃあ悟! 来い!」
 
先生が悟を手招きした。
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