めぐりあわせ




♫ ♫ ♫



なんか、音楽がなっている。



ん?



天井がいつもと違う…



え?



隣に岳?



服は着てる…




あっそっか…



岳は熱が出てて、私看病してたんだ…



でも、いつの間に岳の隣で寝てたの?



「ん?あっおはよ」


と、スマホのアラームを消しながら、岳が、起きた。



「ごめん…いつの間にか寝てた…しかも、ベッドで…」



笑いながら岳が言った。



「愛花、夜中に寒いって言ってたから、「おいで」って言ったら布団の中に入って来たよ」



「え?本当に?恥ずかしい!!」



自分で真っ赤になっているのがわかる。



「あっ、岳大丈夫?熱…」



「なんか、スッキリした」



「熱測ろう」



下がっていますように!



ピピピッ ピピピッ ピピピッ




「36.3度。下がったね」



「全部、愛花のお陰だな!」



「そんなことないよ」



「いや、ありがとう」



「ううん。岳の看病したかったから…」



「愛花…」



そう言いながら、岳はまた、私を抱きしめた。



「本当にありがとう」



岳は、抱きしめた腕を緩めて、私の目を見つめた…



数秒見つめ合い、私たちは、唇を重ねあった。



岳とキスをしてしまった…



また、心臓がドキドキしている。



「もっもう、こんな時間…わっ私
、かっ帰るね」



恥ずかしくて、急いで寝室を飛び出し、玄関へ向かった。



「愛花?ジャケット忘れてるぞ」



「あっああ〜ご、ごめん…」



岳が玄関まで、持ってきてくれた。



「あ、ありがとう」



「こちらこそ、本当にありがとう!」



そこから、どうやって帰ったか覚えていない。



覚えていたのは、岳の唇の感触だけ…





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