ラブレター2
窓越しに、ポツン。と置かれた小さな椅子。
そこに座って、窓を開け、ギターを弾きながらの日向ぼっこ。
近くにある全身鏡に反射する太陽。
やっと、携帯電話も、無事に復活してくれた。
『別れよう。』
自分の弱さから出てきた言葉を思い出しては、先が見えない、後悔の航海を続けていた。
『携帯、復活したよ。』
『よかったね。』
今までと変わっていなかった顔文字に、ほっ。とした自分が、昨日の夜中にいた。
『だからさ、バイトも決まったし、また、戻ろう?』
全力に表した僕の顔文字は、少しだけでも、あいに伝わったのかな。
『ごめん。』
温度差がありすぎるくらい、テンションが下がった一文に、これは、ヤバい。と感じた。
直ぐにダイヤルをあいに設定して、通話のボタンを押し、眩しい画面を見つめる。
長い呼び出し中の画面が切り替わって、
「あ…あのさ」
「ただいま、留守にしております。発信音の後に、ご用」
いや、今メールしてたし。と思いながらも、一瞬、時が止まってしまい、電話を切るタイミングを見失っていた。
『ん~。そだよね。ごめんな。』
一週間くらいだったけれど、凄くあいのことを考えてたから、今までどれだけ甘えていたか、どれだけ傷付けたか。そう、思っていたから。
『うん。こっちこそ、ごめん。何か、分からなくなって。』
もう、暗くなるのが嫌で、
『もう、大丈夫だから。電話しよう?』
笑顔なメールを打っていた。
返事を待たずに、また、先ほどと同じことを繰り返していた自分。
「もしもし。大丈夫だから。」
うん。ごめん。しか言わないあいがいた。
「また、#あい#に好きになってもらうように頑張るから。」
また、うん。だけだけれど、
「うん。五回くらい言ったから、あいは、うんこだな。」
「あい、うんこじゃないし。」
笑ってくれたあいがいたから、それだけで、いいや。って思えたんだよ。
「だから、仲良しでいよう?」
「うん。わかった。」
じゃ、おやすみ。と言った後に、電話を終えた。
薄暗い部屋の中で、僕は、込み上がってきた感情を抑えることができなくて、声を出して泣いていた。
「ブサイクだな。」
思い出さないように、明るく前向きに。と思っているが、本当に目が赤くなり、鏡の前で独り言を呟くくらいの重傷に、ついつい考えてしまう。
外から見える僕の部屋を、チラっ。と見ていったサラリーマンっぽい人も気にせず、錆びたギターの弦を張り替える。
古い弦でも、錆びていない部分で、人の形を作ってみたりして、一人でニヤニヤしていた。
もうすぐ、あいの誕生日だから、『ももちゃん』を作ってみたりして。
鼻の部分を黒くしようと、ライターで焙ってみたりしたが、プチ。と切られて、また、新しいのを作るはめに。
二回目の物は、綺麗に出来上がったから、これを上げよう。と思い、渡した時の、何それ。のあいの言葉を微笑みながら、イメージしていた。
下を向いてても始まらないから、憧れだったあいさんに戻っただけ。と言い聞かせ、上を向いた。
あいのメールボックスのフォルダ名を、大切な人。に変えた。
冷蔵庫から取り出した、冷たい缶珈琲と、少しだけ、涼しい部屋で。
とりあえず、唄うか。
そこに座って、窓を開け、ギターを弾きながらの日向ぼっこ。
近くにある全身鏡に反射する太陽。
やっと、携帯電話も、無事に復活してくれた。
『別れよう。』
自分の弱さから出てきた言葉を思い出しては、先が見えない、後悔の航海を続けていた。
『携帯、復活したよ。』
『よかったね。』
今までと変わっていなかった顔文字に、ほっ。とした自分が、昨日の夜中にいた。
『だからさ、バイトも決まったし、また、戻ろう?』
全力に表した僕の顔文字は、少しだけでも、あいに伝わったのかな。
『ごめん。』
温度差がありすぎるくらい、テンションが下がった一文に、これは、ヤバい。と感じた。
直ぐにダイヤルをあいに設定して、通話のボタンを押し、眩しい画面を見つめる。
長い呼び出し中の画面が切り替わって、
「あ…あのさ」
「ただいま、留守にしております。発信音の後に、ご用」
いや、今メールしてたし。と思いながらも、一瞬、時が止まってしまい、電話を切るタイミングを見失っていた。
『ん~。そだよね。ごめんな。』
一週間くらいだったけれど、凄くあいのことを考えてたから、今までどれだけ甘えていたか、どれだけ傷付けたか。そう、思っていたから。
『うん。こっちこそ、ごめん。何か、分からなくなって。』
もう、暗くなるのが嫌で、
『もう、大丈夫だから。電話しよう?』
笑顔なメールを打っていた。
返事を待たずに、また、先ほどと同じことを繰り返していた自分。
「もしもし。大丈夫だから。」
うん。ごめん。しか言わないあいがいた。
「また、#あい#に好きになってもらうように頑張るから。」
また、うん。だけだけれど、
「うん。五回くらい言ったから、あいは、うんこだな。」
「あい、うんこじゃないし。」
笑ってくれたあいがいたから、それだけで、いいや。って思えたんだよ。
「だから、仲良しでいよう?」
「うん。わかった。」
じゃ、おやすみ。と言った後に、電話を終えた。
薄暗い部屋の中で、僕は、込み上がってきた感情を抑えることができなくて、声を出して泣いていた。
「ブサイクだな。」
思い出さないように、明るく前向きに。と思っているが、本当に目が赤くなり、鏡の前で独り言を呟くくらいの重傷に、ついつい考えてしまう。
外から見える僕の部屋を、チラっ。と見ていったサラリーマンっぽい人も気にせず、錆びたギターの弦を張り替える。
古い弦でも、錆びていない部分で、人の形を作ってみたりして、一人でニヤニヤしていた。
もうすぐ、あいの誕生日だから、『ももちゃん』を作ってみたりして。
鼻の部分を黒くしようと、ライターで焙ってみたりしたが、プチ。と切られて、また、新しいのを作るはめに。
二回目の物は、綺麗に出来上がったから、これを上げよう。と思い、渡した時の、何それ。のあいの言葉を微笑みながら、イメージしていた。
下を向いてても始まらないから、憧れだったあいさんに戻っただけ。と言い聞かせ、上を向いた。
あいのメールボックスのフォルダ名を、大切な人。に変えた。
冷蔵庫から取り出した、冷たい缶珈琲と、少しだけ、涼しい部屋で。
とりあえず、唄うか。