殺戮都市
だったら、南軍の人間とぶつかったら……戦闘が発生するんじゃないの?


そんな事をしている状況じゃなくたって、一人が始めたらそれは全体に波及して行く。


そうなってしまえば、バベルの塔攻略とか言っている場合ではなくなってしまうのだ。











「彼がいるから俺は来たんですよ。この人数だ、一斉に掛かればどうなると思いますか?」


やっぱりこいつは……俺を殺す為に来たのかよ。


ざっと見て100人以上いる。


もしも協力するつもりがないと言うなら、こいつら全員と戦うしかないのか。


俺が死ねば、またどれだけの期間目覚めないか分からないから、それだけは避けたい。


「……試してみるか?」


いつでも日本刀を抜ける体勢で、木部を睨み付けてそう呟いた。


だけど……。













「やめておきましょう。後100人……いや、200人いたとしてもキミには勝てそうにないですから。数で勝てるくらいなら、松田さんの支配なんて一日も続かなかったはず。そんな松田さんを殺したキミに、勝てるはずがない」


諦めたように首を横に振り、フフッと笑う木部。


だが、背後のやつらはそう簡単に納得出来ない様子で……。
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