色のない世界
その笑顔の原因はいつも『モカ』で、一日一つはモカの話を聞いてコーヒーもモカが一番だと言っていた。

次第に、顔を見た事もないモカの事がすごく身近な存在になっていった。

モカとの初対面は突然だった。

その日もいつものように、宗じいと中庭で話をしていた時の事…

宗じいは、笑顔で話をしていたけど、突然更に顔を緩めた。

「宗じい、どうした?何処か痛いのか?」

「いやぁ…モカ〜」

そう呼びながら、ガラス張りの扉へと向かった。


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