色のない世界
恐そうな顔の男の人がズラリと列んでいて、その中央に他の人に負けない位怖い顔をしたおじいちゃんがいた。

何の写真…?

写真の裏を見てみると


“神宮寺組 集合写真”


と書いてあった。

神宮寺組…?

私はその写真を持って、再び母に詰め寄った。

「お母さん!」

「…何?」

「お母さんが隠したい理由はこれ?」

そう言いながら写真を見せると目を見開いて、言葉を詰まらせた。

「…」

「おじいちゃんはヤクザだったの?」

「…」

「お母さん!」

「その写真…どうしたの?」

「押し入れで見付けた」

「そう…」


.
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