色のない世界
「…でも、それじゃ、フェアじゃないでしょ?」

「十分、この状況もフェアじゃないと思うけど?」

「それも、そうだ」

「最後にもう一つ。私をボコれって言ったのは、私と同じ顔だったんでしょ?」

「…」

「…分かった。せめて縄ほどいてくれない?」

「うんっ」

「バカで助かった。ありがとっ」

そう言いながら、縄をほどきに来た一人のみぞおちに肘を入れた。

その光景を見て後の二人は驚いている。


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