鎖恋-僕たちクズですー
「そうだ。私もバイトでもしよっかな~」

ある日の朝食。真奈は僕にそう切り出した。

「え?東京でバイト?」

「うん」

25歳の女性が

仕事を辞め、家を飛び出し・・・今度は東京で軽くバイトだとー?

「テキトーなんだな。」真奈には申し訳ないが大人として恥ずかしくないのか?と問いかけた。

「もう・・・そんなに責めないでよ。」真奈もこんな年下にムカついたのか

その後はプンプンしている様子だった。

朝の台所はいつしか真奈がしきるようになった。

100均で好みの食器などを買いあさっているようで・・

日に日に・・・水玉やカラフルな絵柄が増えていく。

一番恥ずかしいのは

アヒルの食器用スポンジ・・・。

毎食後に泡をプシューっと♪ まぁ。だ見慣れてくると男の僕でも愛着が湧くもんだった。

「ゆうくん。今日もバイトだよね?帰る時は必ず電話してよね。」

真奈にそう言われるとちょっと嬉しい。

めんどさい習慣が嬉しかったりもするもんだ。

心の中に待っててくれる人がいるってなんかやっぱりいい。

「行ってきます」

僕は今日も大学へ向かった。
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