鎖恋-僕たちクズですー
「ねえねえ・・・ゆうくん♡」

「おはよ♡ゆうくん♡」

「いってらっしゃい~ゆうくん♡」

これは新婚生活なのか・・・

朝起きると、真奈がいて

毎日こうしてにこやかに送り出してくれる。

なんて贅沢な生活をしているんだ、僕は。

その後の真奈は明るく、僕は毎日が楽しかった。

「はぁ・・・こんな生活最高だよー。」

大学の講義中も以前はボケーっとしていた僕が

少しはスイッチが入ったのか

背筋が伸びるというか・・シャンとしていた。

「最近、なんだか凛々しいね。」

話かけてきたのは

同期の藤村 守 

「おう。実はな・・・」

僕は気づいたらまもるに真奈の事を話していた。

「えーー。同居かよ。お姉さまと・・・」

まもるは鼻の下を伸ばしながら真奈を脳裏に描いていた。

「いや・・・。おまえが思うようなイヤラしいことは何ひとつ・・・」

「・・・ん?」

「ない」

そうだった。

この1週間

真奈と僕は同じ部屋にいるのに

そういうことにならないっていうか

「ただの友達」だし

「まさかな・・・・」

僕は真奈がふつうすぎて

そんな目で見ていないことに気がついた。

「うわ。ゆうがその気になれば・・・案外すぐ・・・」

まもるは茶化してくるけど

特別なキッカケでもない限り

そんなことはないと確信していた。





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