鎖恋-僕たちクズですー
「もしもし・・?真奈?」

「あっ・・ごめん。後で」

真奈に電話してもすぐ切られてしまう。

遅めの夕食を2人で食べようと思ったのに

仕事に行ったのを知ったのも

アパートに帰って置手紙を見てからだった。

「仕事・・・やるのかよ・・」

本当に女って何考えてるのかわからない。

今朝は辞める勢いだったのに・・

冷蔵庫にあったビールを飲みながらリビングで一人くつろぐ。

「何時に帰ってくるんだろ?・・アイツ・・」そんな想いが

何度も頭を駆け巡る。

深夜1時を過ぎたころ

真奈は帰ってきた。

「ただいま・・」

でも僕は寝ているフリをして

真奈をこっそり見ていた。
< 28 / 39 >

この作品をシェア

pagetop