鎖恋-僕たちクズですー
「仕事辞めてきちゃったんだ。しばらく東京にいたいの」

真奈は地元で働いていたのは知っていたが、

まさかいきなり辞めて東京に出てくるなんて、僕には信じられなかった。

「ね、おばさんは?なんて言ってるの?」

「う・・・それが・・・家も出たんだ。遅かりし反抗期みたいな。」

「えーーー。」僕は思わず言葉を失った。

「ちょっと・・・それ、どういうことだよ?」

「でもさ。わたし・・頑張るから」真奈は強がりを言って僕の反対を押し殺した。

リリリーン♪ 目覚まし時計が鳴り出した。

時計を見ると朝7時。「こんな時間かよ。」

「ごめん。帰ってからまた話聞くから」

「う、うん」

僕は真奈を横に身支度をしていく

鍵鍵・・・真奈に合鍵を渡すべきか・・・迷っているヒマもなく

出勤前のお父さんのように慌ただしくしていた。

「ゆうくん。行ってらっしゃい♡」真奈は布団をたたみ

なぜか玄関で僕を見送る。

「とりあえず、今日は早く帰ってくるから」

「ハイハイ♡」

真奈は少し落ち着いたまなざしで僕を見ていた。

「とりあえず。とりあえず。」と・・・

なんか無性に色んな事を真奈に言いたかったけど

ひとまず大学へと急いだ。

ふと振り返ると

真奈は玄関から顔をちょこっとだして僕を見ていた。

ある朝の出来事だったが

真奈が僕のアパートにいるなんて

昨日まで全然想定はしてない

僕はまだ心が混乱していた。

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