恋の神様はどこにいる?
あの日以来、彼氏ができてもその時のことを思い出してしまい、エッチができなくなってしまった。
でも私も年頃の娘。彼氏だって欲しいし、恋だってしたい。手を繋いでウインドーショッピングだってしたいし、夜景の綺麗な公園でキスだってしたい。
だから盛んに、恋活に励んでいるというのに。
ここぞっていうときになると四年前のことを思い出してしまい、身体が拒否反応を起こし続けて、はいお終い。
『そんなに拒否するってことは、俺のこと本気じゃないんだよね』なんて言われ、『そんなことない』って言っても信じてもらえず別れを迎えてしまう。
男の人にとって、エッチってそんなに大事? エッチができないと本気じゃないって、どうしてそんなこと勝手に決めるの?
本当は私だってエッチしたい。好きな人には抱いてもらいたい。
だから四年前のことを話してしまえば、もしかしたら何かが変わるのかもしれないけれど。
言えないよね。自分の身体がつまんないなんて……。
よし!! ここはもうひとつ、神様にお願いするとしよう。
「つまんない私にも、エッチができますように」
でも神様、エッチなんて言葉知ってるのかしら?
なんて不謹慎なことを考えながら、最後にもう一度深く礼をした。
「これでよしっと」
さっきまでの暗い気分はどこかに飛んでいってしまい、いつもの自分を取り戻す。