愛情の鎖

それから落ち着きを取り戻した私は、コウさんに即されて軽くシャワーを浴びた。

シャンプーを泡たてて、ザーッと頭からお湯を流せばさっきの恐怖が汚れと一緒に少しは落ちていく気がした。

とても素敵なバスルーム。広さも十分にあって、大人2、3人ぐらいなら平気で入れそうな空間の中、今さっきコウさんに言われたことを思い出しては一人赤面する。


「梨央、寂しかったら一緒に入ってやろうか?まずは素肌同士を温め合う気持ちよさから試すってのもてっとり早いと思うけど?」


それはただ、コウさんが一緒に入りたいだけでは?

そう思ったけれど、コウさんに自分から抱きついた手前、下手に突っ込むことができず……、
うまくスルーした私は少しの笑みを浮かべてコウさんを快く脱衣所から追い出した。

コウさんってぱ、以外にスケベだ。

すぐからかってくるし、やっぱり俺様だし。

あんなクールな顔してやることは大胆だからちょっと戸惑う。ドキドキさせられっぱなしだから困ってしまう。

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