愛情の鎖

「俺がもっと徹底的に警護していれば……」

「コウさ……」


違う、それは違うよ。

コウさんはちゃんとしっかり守ってくれた。

もしあの時側に居てくれたのがコウさんじゃなかったら、きっと今私は此処にはいなかったかもしれない。


「コウさんは悪くない。悪いのは全部理不尽に人を支配しようとする宗一郎さんと翔太だから」


だからコウさんは何も悪くない。


「コウさんが居てくれて心強かった。すごくかっこ良かったよ」


本当そう思う。確かに怖かった。

だけどあの状況で堂々と立ち向かえるコウさんを見て、心底すごいと思ったんだ。


「さすが刑事さん。普段強面なだけはあるなって」

「それ、誉めてんのかよ」

「もちろん。だからまたいざという時は守ってね、頼りにしてます」


言いながら少しはにかんだ。気持ちがちょっとだけ軽くなっていくのが分かる。
そのままコウさんの両頬に手を添えると、何故か不思議…、もっとコウさんに触りたい。そんな衝動にかられた。

だから私は自然と自分の気持ちを思うままに口にした。


「だからそんなに自分を責めないで。その代わりもっとキス、してほしいな、なんて」


今はただ安心させてほしい。
私は今コウさんの側にいるんだって、コウさんがいてくれるんだって、強く感じさせてほしい。
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