愛情の鎖
「…んっ……」
不意打ちのキスに全身の体温が一気に上がっていく。
その間もコウさん手の動きは止まらない。
彼から受ける待ったなしのキスに受け入れることしかできない私はコウさんの服の腕を咄嗟に掴む。
「…は……うっ…」
だけどコウさんのキスは続く。
その気持ちよさに次第に力が抜けていき、気付けば私の身なりはいつの間にか上半身下着だけの姿になっていた。
「す、素早すぎますよっ」
恥ずかしさマックスでそう呟けば、返ってきた言葉はとても冷静なセリフ。
「お前が煽るから悪い」
「煽るって……」
「この気まぐれ小悪魔が」
そう言って今度は下のスカートに手をかけてくる。
彼の手によってあっという間にそれもずり落とされると、当たり前だけどひんやりとした空気に体がブルッと震えだす。
「わ、私が小悪魔ならコウさんは大魔王です!」
「くっ…」
悔し紛れにそう呟けば、彼は可笑しそうに笑った。
だけども下着姿のまま、真っ赤な顔で言われても説得力はないらしい。
彼は上等と言わんばかりの顔でそのまま私を抱き寄せると、聞いたことのない色っぽい声で私の鼓動を震わせた。