神聖魔法団【下】



「黎兎くん・・・大丈夫っ・・?」




声をかけられ振り向くと



目に涙をいっぱい溜めた天音が立っていた。





「天音・・・」




「私、信じられない・・・。
黎奈がいなくなるなんて・・っ・。
でも、皆のこの表情を見ていると嫌でも思い知らされる。

黎奈、は・・もう、いない、ってことっ・・が」



俺の横でポロポロ涙を流す。




「ねぇ・・・?本当に、黎奈は・・死んじゃったの・・かなっ・・?」



俺は何も答えられない。



「ごめ・・っ。こんなこと、聞いちゃ、ダメだよ・・ねっ・・。
でも、本当に、信じれなくてっ・・・・」




俺はそっと天音を抱き締めた。




胸の中で嗚咽を漏らしながら泣いている天音を抱き締めることしか出来なかった。





俺の体も微かに震えていた。




悲しいはずなのに涙がでない。




まだ信じきれてないんだ。



黎奈が・・・・死んだなんて・・・。



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