神聖魔法団【下】
「僕はね、黎奈ちゃんを見つけるためにここに来た!」
そう大きな声で、でもちゃんと意志のある声で俺達に言った風雅。
「ここでカイザーに会った。
だから、またここに来れば会えると思って来た。
単純だけど、それしか思い浮かばなかったんだっ。
僕ね、黎奈ちゃんは死んでないと思う!
だって、あんなにも強くて格好良くて凄い人なんだよ?
なのに、あんなヤツの魔法が当たったぐらいで死ぬわけなんかない!!」
風雅の元気の良さと前向きに俺たちもまた助けられていたのかな。
「俺も。黎奈は生きてると思う。
助けたくてここに来た。
なにか手がかりがあると思ってね。」
いつも優しい瑠雲。
その優しさに俺たちは救われてた。
「私も!私、黎奈が誰よりも強いこと知ってるもん。
きっと黎奈は死んでたんじゃなくて気を失ってただけ。
だから生きてる!カイザーを倒して黎奈を見つける!」
出会った時は弱虫だったのに
今は誰よりも強い心をもってると思う。
その強さに俺は尊敬してるんだけど天音は気付いてんのかな?
「俺もだ。アイツはそんな弱っちぃヤツじゃねぇ。
それはここにいる皆が思ってることだ。
だからアイツは生きてる。アイツの生命力なめちゃいけねぇしな」
口は悪いけどなんだかんだ言って優しい炎虎。
不器用な優しさ伝わってると思うよ。