神聖魔法団【下】



俺は皆の後ろで涯と一緒に歩いていた。


その前に雷と瑠雲。



1番前で騒いでいるのは天音と風雅。




楽しそうだな~。



そう思いながら歩いていたら



「黎兎」



不意に呼ばれた。



呼んだ人は涯だった。



「ん?」



顔を涯の方に向ける。



「3カ月、辛いかもしれないが待ってて欲しい。
必ず連れて帰るから。」



驚いた。


いつも涯は周りのことをよく見ていて言葉をかけてくれる。



話しが終わった後、俺が少し考えてたのを気付いてたんだ。



あまり顔に出さないよう気を付けてたのに涯は気付いてたんだ。



心配かけすぎだな、俺。




でも、俺はもう大丈夫。



「3カ月だろ?待てるよ。
長いかもしれないけど3カ月待てば黎奈は帰ってくるんだ。

だったら待てる。
それと約束はしなくていい。必ずとかはいらない。」



俺の言葉に驚いたのか立ち止った涯。


< 404 / 632 >

この作品をシェア

pagetop