ジグソーパズル
は?練習?


私と亜蓮はお互いに顔を見合わせて首をかしげる。


裕紀は無表情で言った。


「練習って言ったって、ゲームの内容すら分かんねーのにどうやって練習するんだよ」


裕紀の言葉に優恵も美優も私も亜蓮もうなずいた。


そう、それだ。


あのチラシには何のゲームかは書いていなかった。


それなのに練習って…さすがに無理でしょ。


そんな私たちの反応に雅人はあきれたように言った。


「だからだろ。それぞれの苦手なゲームの練習しとけば、何のゲームでも対応できるだろ?俺たちのうちの一人が優勝すればいいんだからさ」


な、なるほど!!


私は尊敬の眼差しで胸を張っている雅人を見た。


未だかつて雅人をこれほど尊敬したことがない。


優恵が見るからにウキウキしながら言った。


「そうと決まれば、作戦会議だ!!何か食べれるところに今から行こうよ!!」


うわわ……。


学校サボるつもりだな。


私は苦笑いしながら大賛成している、雅人と裕紀を見つめる。


そのとき、困った顔をした美優がオズオズと口を開いた。


「私の家は出張でいないからいいけど…家に電話されてみんな困らないの?」

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