ジグソーパズル
私は水を持ったまま、横を向いた。


最初に見えたのは、亜蓮の困ったような微笑み。


次に私の視線を捕らえたのは、亜蓮の腕にガッチリとしがみついた、優恵だった。


優恵は亜蓮の腕にしがみついたまま言った。


「私もナイトの隣にする!!」


優恵はにっこり笑って亜蓮を見上げる。


「え、えっと~…」


亜蓮は目を泳がせる。


私はそんな光景を見ながらニヤッと微笑んだ。


ご覧の通り、優恵は亜蓮が好きなのだ。


私はキラキラと微笑む優絵を見て、さらに顔がニヤける。


何て微笑ましいんだか!!


女の子が誰かに恋してる瞬間が、私はたまらなく好き!!


私はしばらくニヤニヤしていたが、とたんに無表情になった。


そしてジーッと亜蓮と優恵を見る。


いや全然嫌とかじゃないけど…ちょっとくっつきすぎじゃない??


だって亜蓮の肘が優恵の腕にくっつきそうだもん。


それに、何だか心なしか亜蓮の頬が赤い。


私はムーッと頬を膨らました。


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