ジグソーパズル
それから一時間もかからなかった。


私はそこらへんにあったお皿に料理を盛り付けると満足気に微笑む。


私はそれをダイニングテーブルに置くと、ソファに向かって言った。


「おーい!できたよ!」


亜蓮は嬉しそうにソファから顔を出した。


そ、そんなにお腹が減っていたのか…?


亜蓮はこっちに歩いてきて私の作った料理を見た。


そして無表情のまま黙り込む。


…ま、まさか、和食嫌い!?


私は不安そうに亜蓮の横顔を見つめていると、亜蓮の形のいい唇が開いた。


「何品あるの。これ?」


「え??…5品??」


ブリの照り焼きにホウレンソウのおひたし。


大根の煮物にお味噌汁に醤油ご飯。


いたって普通のご飯なはずだけど???


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