猫渕さんと犬尾くん
一章


ザワザワザワ


入学式が終わり、
校長の長い話からやっと解放され
今は教室

「やっと終わった」

ハァと息をつき机に突っ伏す。
ヤバイ眠い
先生が来るまで寝ようかな?


どうせこの学校には同じ中学校の人はいない。


トントン

「ねぇねぇ?猫渕さん?」

「んな?」

あ、不意に話し掛けられたから
間抜けな返事を…
にしても
お人形さんみたいな可愛らしい子だな


「そんなに真っ直ぐに見つめられると
照れちゃうな」


顔をほんのり赤らめながら言われて
ハッと
思わず見惚れてしまっていた事に気が付いた

「ごごめんつい、可愛らしい子だなって」

「そんな、ありがとう
でも猫渕さんも綺麗な子だなって
入学式始まる前に見かけて友達になれないかなって思ってたんだ。」


そう言ってフワッと笑う…
笑う…誰だこの子?


「ねぇねぇ
今更ですがお名前は?」





< 2 / 30 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop