妄想世界に屁理屈を。

試しに震えた手に触れてみる。


「(…きちんと感覚がある…)」

と、言うことは、自覚がないのは震えだけなのか。

「ひっ!」

驚いた。

今度は足も震えてるのだ。

カタカタカタカタ。

小刻みに、でも継続的に。


体全部が震え出すのに、時間はかからなかった。


心臓がドクドクと変な音をたてる。
恐怖で鳥肌が止まらない。

なんだよこれ、なにがあったんだよ。

俺、こんなに震えて…死ぬのか?

あぁいやだ、百瀬にまだ、俺は…

「はぁ…はぁ…」

息が荒くなってきた。
恐怖のせいか、はたまたこの症状か。

わからないが、とにかく荒くなってきた。

ガチガチと歯が重なる音。


ダメだ、思考回路が働かない。


目が乾いてきた、閉じなきゃ。


ダメだ、思考回路が働かない。


あ、携帯がなって――


ダメだ、思考回路が…



< 55 / 631 >

この作品をシェア

pagetop