妄想世界に屁理屈を。
「あ、随分可愛らしくなってますねぇアカネさま」
そんな声に気づくと、窓にスズが座っていた。
着物なのは俺が漫画を読んでないせいなんだけど。
「誰?」
スズの隣に、一人の男の子が座っていた。
ちょこんと、金髪の髪を揺らしながら窓に座る彼は、スズよりも小さい。
黄色のくりくりした目に、目が合うとにこぉと笑う無邪気さ。
「こんにちわ、柚邑さん」
「かわいー!」
女になったせいで目覚めたのか、母性本能が疼いた。
“おま…女にかなり馴染んでねーか?拒否反応が思ったよりあったから、無理かなーって思ってたのに!”
拒否反応?
「さっきの震えのことだよ?」
よっ…と窓から降りた彼は、とてとて歩いて俺の前へ。
なぜかおでこに手を添え、目を閉じた。
「何してるのかな?」
「今おでこに通ってる霊脈を調べて、からだの中を調べてる………ん、大丈夫。もう柚邑さんは立派に女の子だね」
「よくなぁああいっ!つか君誰!?」
なにが立派に、だ!
ただでさえ混乱してるのに認められちゃ、誰だって怒鳴るさ。。
「あ、紹介がまだだった…うんと、僕の名前は苑雛(エンスウ)」
ペコリとお辞儀。
「我が主の命により、アカネの器を製造させてもらったの」
「我が主?て、ことは…アカネの家来かなにか?スズ的な?」
器とかの部分には触れず、我が主に着目した。
「ち、違うよ違う!僕はこんな野蛮で無計画な人に仕えてないよぅ!」
“しつれーだなガキんちょ!”