妄想世界に屁理屈を。
その一言に全員がしん、と静まった。
うわなにそれ、せつなっ。
「しかし自然にとろけて死ぬより、自分の意思で死んだ方が死後の霊力を好きなようにいじれる。罪を犯したとはいえ黄龍が裁いたわけではないからな、自然にとろけるようにプログラムされていたのだ」
プログラムにそって死ぬよりも、それは、つまり……
「自殺……したの?」
「いや」
ふるふると首を降って。
「愛するものの腕の中で死にたいと願ったらしい。彼女は、驪の手で死んだ」
瞠目して、思わず驪さんを見る。
髪の毛で隠れて、全く表情が見えない。
「すでに最高神だった彼女は、自分を殺せば下克上して驪が最高神になれると踏んだという理由もあった。事実、そうなった。そして死んだ後彼女の霊力は、五つに分かれた」
手を五つに広げて。
「彼女が望んだ世界平和、それに恋ができるように番にした。五つにしたのは、龍になぞらえてであろう。まとめあげるリーダーに、頭の切れる軍師、友達ができるように貿易、みんなを守れるように武力、そして時=破壊なために生まれた──破壊神」
瞠目する。
それ、って、つ、つまり。
「──お前ら鳳凰だ」
その場の全員が、息を飲んだのがわかった。
緊張しているというか、驚いているというか。
奇妙な空気が流れる。
「それは……本当、なのか?」
「……」
微妙な顔した驪さんは、いやいやと言った感じにうなずいた。
「僕達は白龍の体から出来たんですか?そ、そんなこと一言も」
「──言えるわけないじゃないですか!」
驪さんの大声に、びくりと体が震える。
儚いからだに溜め込まれたたくさんの感情が、悲痛な叫びとなって出された。