妄想世界に屁理屈を。


「記憶喪失っていうけど、厳密には前世の記憶と存在の記憶がないだけなんだ。

だから彼は今、普通に人間として生きちゃってる。

自分が鳳凰ってことを忘れて、普通に。

鳳凰は復活したら皆に復活したよーって言わなきゃならないんだけど、彼は自分の存在事態忘れちゃってるから、それもしてないんだ。

鳥と話すことさえしてない。

だから、見つけるための情報がないんだ…」



「だから皆知らないって言ってたんだ」


鳥たちの会話を思い出す。


「おねーさん飲み込み早くて助かるな」


「苑雛くんの説明が上手だからわかるんだよ」


「えへへ♪」



“なにこいつら仲良くなってんの!?このムッツリ金髪!”

「アカネさま、苑雛さまはただいま子供なので、優しく接した方になつくのでは…?不服ですが」

心の狭い会話が聞こえた。



「話を続けるね?

だから、僕たちは頑張って探さなきゃならないんだ。

アカネには今肉体がないでしょ?

肉体は霊力を入れる器としても使えたんだ。

今肉体がないアカネは、器がない。

いくらご飯を食べても、霊力を入れても、全部落ちちゃう。

アカネはいないも同じなんだ。

柚邑さんにアカネがいるように見えたのは、君がアカネの体に繋がったから。

羽を食べる、すなわち肉体を貰う。

その儀式を行ったことで、柚邑さんはアカネの体の一部になったんだ。


だからアカネと会話もできるし、アカネを入れることもできる。

僕はアカネの兄弟みたいなものだし、スズは娘みたいなものだから会話できるんだけど」
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