大好きだったあいつ
ヴヴ、と震える携帯を開くと、千華から返信。
それを見て思わず言ってはいけない事を言ってしまう。
「あんな純粋なの、なかなかねーよ。」
「…お言葉ですけど、自分だって純愛してたくせに。
恋より友情選んでさ。」
その言葉に、彼の表情が変わった。
"知らなかったの？
唯ちゃんお兄ちゃんと付き合う前ずっと洋平さんの事好きだったんだよ。
多分洋平さんも好きだったのに、唯ちゃん何故か洋平さんに振られて、後から
お兄ちゃんと付き合ったんだよ。
多分洋平さんはお兄ちゃんが唯ちゃんの事好きだったの知ってて断ったんじゃない？
公認だったのにあの2人じゃなかったから周りはビックリしたらしーよ。"
