虹色コンチェルト
琴子の言葉に清浦が目を瞬かせて少し驚いた様子で聞き返してきた。
「そうなの?」
「ぁ……はい。すみません…」
専攻すら決められていない人間が、
来るような場所ではなかったのかもしれない。
(私、場違い……?)
嫌な汗が背中を伝う。
けれど、
音羽の危惧など必要ないように、
清浦が明るく微笑んだ。
「なら、ここの練習を見て、参考にしたらどうでしょう?きっと、何か掴めると思いますよ」
(!?)
彼は膝に手を突いて、
屈んだ体勢で視線を合わせてきた。
「ね?」
「……はぃ」
彼の大人びた対応に、
音羽はほんのり頬を赤く染めながら、
俯くように頷いた。