愛させろよ。
俺はおそるおそる、その扉に手をかけた。

ゆっくり引くと、きぃっと小さな音を立てて扉が開いた。

中は、上半分は普通の棚で、下半分は仕切りの板のない空間になっていた。

棚の一番上の段には、楽譜のような紙が積んであり、二段目には金属っぽい黒い物、一番下の三段目には平べったい箱が立てられて並んでいた。

三段目の箱のうち一つを先輩が取り出した。

「学校のはぼろいけど」

そう言って、俺に差し出した。

「あの、これは……」

「クラリネット」
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