二人は甘い初恋関係
「よっ、律矢!」
軽快な声の主は千景。
ニヤニヤしながら俺の傍に近付いてきた。
「…何だよ。俺…忙しいから、じゃあな。」
朝の一件があったせいか、コイツの顔を見るだけで、正直…イラつく。
取り合わずに教室に急ごうとしたけれど、千景に引き留められてしまった。
「ちょ、待てって!そんな冷たいこと言うなよ。つーか、せっかくだし昼飯…一緒に食おうぜ?」
「何が“せっかく”だ。今日は、お前と食べる気分じゃねぇんだよ。」
「まあ、そういうなよ!ちょっと律矢に話したいっていうか、聞きたいこともあるからさ、固いこと言わずに付き合えよ。」
「イヤだ。」
「いいじゃねぇかよ、頼む!」
う、鬱陶しい……。
こうなってくると、千景も意地になってくるんだよな…。
どれだけ断っても、どうせ…俺が承諾するまで粘るつもりだろう。
ったく、仕方ねぇな…。
はぁ…と溜め息を零した俺は、渋々…千景と昼飯を食べることにした。