二人は甘い初恋関係
「お前、時々…いいこと言うよな。」
「その“時々”ってのは余計だ。いつも、わりと…いいこと言ってるだろ?」
「ったく、すぐ調子に乗るよな…千景は。」
「なんだよ、その言い方!別に調子に乗ってなんかいねぇし。」
拗ねた表情で口を尖らせる千景に、笑みが零れた。
「でも、サンキューな。千景のおかげで、悩んで沈んでた気持ちが浮上した。」
「そっか!それなら良かった!」
さっきまでの真剣な表情とは違って、顔を綻ばせる千景。
嬉しそうな笑顔を見ながら、千景が友達で良かったと改めて感じた。
「俺も律矢を見てたら、ますます恋愛したくなってきた。彼女…欲しいな。」
「千景なら、きっと見つかるよ。もしかしたら、バレンタインの日に出会いがあるかもしれないぜ?」
「…そうだな!よし、頑張るぞ!」
千景は力強く頷く。
バレンタインに向けて、目をキラキラさせながら気合いを入れている千景の姿に、勇気づけられてる自分がいた。