二人は甘い初恋関係
「もしかしたら、律矢が告白する前に小春ちゃんから告白される…っていう可能性もあるかもしれないぜ?バレンタインだし…。」


「いや、それはねぇよ…。小春川にとって、俺は……友達だろうから。」


その可能性は、まず無いと思う。


「でもさ、小春ちゃん…律矢とは打ち解けて会話してる印象あるし、登下校も一緒にしてるだろ?なんかさ…それって脈アリな気がするんだよな、俺。」


「それ、佳織にも同じようなこと言われた。」


苦笑いを浮かべると、千景は“だろ?”と得意げに笑った。


「佳織ちゃんも言ってるぐらいだから、間違いねぇよ。チョコ…プレゼントしてくれるんじゃねぇか?」


「ったく、佳織もお前も考え方が前向き過ぎるんだよ。大体、小春川にチョコをもらえるような関係じゃないんだし…。」


「そんな風に決めつけんなって。」


「いや、絶対に有り得な……」


そこまで言ったところで、言葉を止めた俺。


ふと、先日のある光景が頭に浮かんだ。


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