堅物くんとの恋愛過程
きっと今の私の顔、だらしなくニヤけてるんだろうなぁ。
絶対の自信がある。
だって、もう溶けちゃってもいいくらい
ホント幸せなんだもん。
「あぁ、もう!貴女という人は!」
1人幸せを噛みしめていると、突然
文弥くんに腕を掴まれ
「………え?」
気付けば、雑居ビルの狭くて暗い隙間に押しやられていた。
「もう、舞さん可愛い過ぎ。そして、その無防備な笑顔は……反則です」
「………あ」
文弥くんの両腕に阻まれて身動きひとつ取れない状況。
しかも狭い空間だから、文弥くんとの距離も異様に近い。
「………」
「………」
互いの吐息がかかるほどの至近距離に
私の心臓は爆発寸前。
「その笑顔は僕だけのものと約束して下さい」
「え………」
「でなければ、貴女をここから解放してあげることは出来ない」
「………」
堅物で、鈍感で、天然で、不器用なくせに
こんな時ばっかりカッコいい文弥くんこそ
………反則だよ。