堅物くんとの恋愛過程
文弥くんから与えられる初めてのキスは
少し乱暴だけど、それでも
とてもとても甘いキス。
「………」
「………」
唇が離れ、それからしばらく文弥くんの顔を間近で見ていたら
「………これ以上、煽らないで下さい」
困ったように柔らかく微笑む、彼の視線とぶつかった。
「僕は、舞さんと話すようになって自分の愚かさを思い知るようになりました」
「え………そうなの?」
文弥くんはいつだって文弥くんで
堅物で鈍感で……といったこと以外、欠点なんて何も見当たらないのに。
「舞さんの気持ちが見えなくなったことで、苛立ちを抑えられない自分」
「あ……」
「舞さんが他の男といることで感じた、卑しい独占欲」
「………」
「そして……舞さんが近くにいることで途端に制御出来なくなる、この理性」
「文弥……くん」
「ほらね?僕は危険な男でしょ?それでも……」
文弥くんは一度言葉を切り、そして再度
「それでも舞さんは、僕の彼女になってくれますか?」
そう真っ直ぐな瞳で問い掛けてきた。